「知的ハードな環境を求めて」

日本政策創造基盤(JaSSK)に興味を持ってくださっている皆さんに、もっとこの団体を知ってもらうため、メンバーインタビューをしました!

今回はアトピープロジェクトのリーダー、東大法学部4年のSさんにお話を伺いました。

 

まず、簡単な自己紹介をお願いします!

 

東京大学法学部4年のSです。文一から法学部に進学し、学内のゼミでは信託法を学んでいます。3年の夏まで瀧本ゼミ政策分析パートで代表を勤めた後、3年秋から、JaSSKでアトピープロジェクトのリーダーとして活動しています。最近は交通系のベンチャーでデータ分析のインターンも始めました。

 

なぜJaSSKに入ろうと思ったのですか?

 

本郷に来たら思ったより暇になってしまったので、公共政策の分野で知的難易度の高い活動を新しく始めたい、と思ったのがきっかけです。

「法学部は忙しい」と思っていたのですが、シケプリ制度が充実しているおかげで、本当に忙しいのは試験前だけだったんですよ笑

 

せっかくの空いた時間、バイトやサークルに費やすのは勿体無い。何か身になることをしよう、と思っている時に偶然この団体に出会いました。

 

当時は官僚志望だったので、「自分たちで社会問題を調査し、政策を作り、提案する」というこの団体の活動が将来必ず役に立つと思い、参加を決めました。

 

確かに、文系の学部生は比較的時間に余裕がありますし、何か新しいことにチャレンジするには良い機会かもしれません。

3年から新しく団体に加入するというのは少し勇気がいることかと思いますが、他団体に比べて、JaSSKにしかない魅力は何だと思いますか?

 

一言で言うと、学生という立場にありながら、実社会にインパクトを与えることにこだわる。そして、実際に成果を出してしまう、という点です。

 

過去にはAEDプロジェクトの活動が、千葉県の条例「千葉県AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例」の制定に繋がりました。また、自閉症プロジェクトや地震火災プロジェクトの活動が、地方議会を動かした事例も出ています。

 

学生という立場でも、徹底的にリサーチして良い政策を作り、適切な人に政策提言する、というやり方であれば、より良い社会を実現できる、ということを肌身で学びました。

 

また、他の活動と両立しやすいところも大きな魅力の一つです。

プロジェクトの活動は週2程度なので、僕自身はJaSSKの活動に加えてインターンをしていますし、東大と芸大とのダブルスクールをしているメンバーもいます。

 

アトピープロジェクトについて、簡単に説明お願いします。

 

近年、生後二日目からの保湿剤の全身塗布することで、アトピー性皮膚炎の発症を三割ほど減らせることが分かってきています(Horimukai K, et al.,2014)。

症状が出てから対応するのではなく、生後すぐ幼児に保湿剤を塗ることで、アトピーのリスクを抑えることができる、という点がポイントです。

私たちはこの研究結果に着目し、アトピー性皮膚炎の予防のために保湿剤塗布を広めるべく活動しています。

 

特に問題意識を持っている点は、前掲のような研究は、基本的に皮膚科あるいは小児科の研究者が行っており、産婦人科医にあまり認知されていないことです。保湿剤を塗布するのはあくまでも保護者の方であり、生後すぐに介入するためには、出産のための入院時から、産婦人科の先生が保護者の方へ正確な情報をお伝えしなければいけません。

 

私たち自身が研究や医療行為を行うことはできませんが、産婦人科と小児科あるいは皮膚科の領域の橋渡しならできるのではないかと考え、日々活動しています。

 

プロジェクトを進める上で、大変だったことはなんですか?

 

一つは、想定以上に我々の提案が現場から受け入れられなかったことです。

「新生児に保湿剤を塗ることで、アトピーの被害を抑えましょう」というのが主な提案内容で、保湿剤を塗ること自体に大きなリスクはないので、容易に受け入れられると思っていました。しかし、東京都職員の方に実際に提案した際に、低リスクとは言えど、新生児に塗布したら湿疹を引き起こすかもしれないため、より調査が積み上がった段階でなければ実行に移せない、とコメントを頂きました。医療政策ならではの難しさを垣間見た瞬間でした。

 

また、チームで仕事を進める、という点でもかなり苦労しました。

チームが発足してすぐは、自分一人で突っ走ってしまい、他のメンバーを巻き込めないことが多々ありました。モチベーションも可処分時間もバラバラなメンバーをまとめてプロジェクトを進めていくのはかなり大変ですが、これができれば将来マネジメントで苦労することはないよ、というOBの方からのアドバイスを励みに日々奮闘しています笑

 

現在は、メンバーの所属や強みに合わせて役割分担することで、以前よりずっと上手く回せるようになりました。いまは医学部の女性Yさんとチームを組んでいるのですが、自分は全体方針の策定と行政の方へのヒヤリング、Yさんにはリサーチと医療関係者の方へのヒヤリングを主に担当しています。

 

JaSSKに加入した前後で、自分の中で変わったと思う点は何ですか?

 

JaSSKでの活動は、自分のビジョンに大きく影響を与えたと思います。

もともと自分は、官僚志望でしたし、官僚でなければ社会にインパクトを与えるような大きな仕事はできないと思っていました。

しかし、JaSSKで実際に活動するなかで、官僚という立場でなくても、正しい問題意識と正しい行動を積み重ねることでより良い社会を実現することはできるし、むしろ民間の立場の方が自由に動けるのではないかと感じています。

 

現在関心があるのは、法統計学です。

法律は一見数式とは無縁の分野に思えますが、そこに統計学の知見を持ち込むことで、大きく発展すると考えています。

 

例えば、日本ではまだまだ未発展ですが、欧米諸国では計量経済学を用いた経済分析が公共政策を作る上で重要な役割を果たしています。減税や職業教育などの分野をはじめとして、公共政策による経済便益を正確に測定することができれば、より合理的な政策を作ることができるはずです。

 

また、弁護士業務・法務の一部業務が機械学習により代替される動きも生じています。例えば、イスラエルのLegalogic社は機械学習を用いて企業法務業務における契約書レビュー、および修正を自動で行うサービスを提供していて、導入企業ではレビュー所用費用が1/30、外部発注額が1/10に削減した、というインパクトが出ているそうです。

 

このように、法統計学の分野にはまだまだイノベーションの種が眠っていると思うので、現在は統計学や機械学習を勉強していて、将来的には海外の大学院でデータ分析を学ぼうと思っています。

 

最後に、新入生に一言お願いします!

 

今の環境に物足りなさを感じている人や、大学生活の中で何か大きなことを成し遂げたいと思っている人に是非来て欲しいです。

逆に、受け身の人や様子見の方は難しいかもしれません。

2018年 春新歓実施!!



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